積分型DACってどんな音?

 CDプレイヤーのDACを取り替えると単体DACに接続することで音が変わる。アナログ回路の部品でも変わるし回路の違いでも変わる。更にDACの変換方式の違いが根本的に音の違いに現れそうな気がする。そのため今は使われなくなったマルチビット方式やノンオーバーサンプリング(NOS)のDACをありがたがる人が一部で盛り上がっている。マルチビットにはラダー型、そのさらに古くは最初のSONYのCDプレイヤーに搭載されていた積分型があった。

RASPIオーディオもNOS DACのTDA1543が一時流行って更にTDA1541などの古いチップが高値で取引されていたりする。古いDACになると接続方式がI2Sでも特殊だったり、そもそも違う方式だったり、チップが大きく、更に付属回路も多かったりしてかんたんにRASPIに乗せるというわけには行かない。

そんな古い方式の単体DACがあればよいが、すでにチップが生産されていないので、新製品として出てくることはない。方式が変わっていったのにはDACのアナログの部分を減らして安く作れるようにするためなのでわざわざ面倒な方式に戻ることはないだろう。

では諦めるのはまだ早い。積分方式DACのCDプレイヤーがヤフオクにゴロゴロ出ている。CD以前のビデオの映像トラックにデジタル音声を記録するためのPCMプロセッサーが積分型DACだったが、まだSPDIFがなくVIDEO端子で入出力するものだが、改造してSPDIFを追加してDACとして使っているというブログが見つかる。古いCDプレイヤーはトレーが出てこないとジャンクとして安くなっていそうだが、ソニーのESモデルなど元ハイエンドモデルなどは値段がつり上がって遊ぶには気が引けてしまう。直して使うのかDACとして改造するのかわからないが狙い目のモデルはなかなか良い出物がない。調べているとローエンドモデルは上位モデルが新方式のDACになっても積分型を積んでいるのが残っていたりする。オーバーサンプリングもない積分方式のCX20017を使ったCDP-70は他に入札もなくあっさり落札してしまった。

トレーが壊れているが、ゴムベルトを交換すれば良いと思ったが、どうやらギア方式でベルトは使われてなかった。そのギアが加水分解でバラバラになる例がネットあり、以前に持っていたPhilipsのLHH200もギアが壊れてトレーを手で出し入れしていたのを思い出した。届いたCDP-70は幸運にもギアは無事だったが、トレーは出てもすぐ引っ込み、たまに出てこないこともあった。グリスをきれいにしてみたがあまり変わりがなく、トレーと位置センサーの当たりが悪いらしく、接触面にレジンを盛ってみたら改善したが、たまに勝手に引っ込んでいきCDを噛まれる事があるのが課題だ。読み取りはCD−RもSACDハイブリッド盤も読めている。

肝心の音は先が太くて低音が出ているように感じる。PS3のハイレゾ化で音の分離がはっきりしたのとは逆でまさしくローレゾという感じだが音楽的にはありな感じ。ただプレイヤーとして作りはローエンドなので安っぽさは否めない。




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